我が家の 10Gbps Ethernet 計画




「我が家の Ethernet を 10Gbps に対応させたい」その第1弾!として、
ファイルサーバ(QNAP)の LANコンセントを「CAT6A」にする事にした。
「CAT7」ではなく「CAT6A」にしたのには理由がある。安易に「CAT7」を使ってはいけない。

・本来「CAT7」は業務用ケーブルで、ノイズ除去用のアース線が入っている。
・家庭用の PC やルーターにはアース機能がない。アース線が拾ったノイズを放出できず通信品質が落ちる。
・本来の「CAT7」のコネクタは「RJ45」ではなく、「TERA」か「GG45」か「ARJ45」である。
・家電屋その他で売っている「CAT7ケーブル」は、端部に「RJ45」を付けただけの偽物である。

ググれば判りますので、信じられない人はググって下さい。プロは住宅で「CAT7」など使わない。
今回は第1弾なので、1ヶ所だけ試しに LANコンセントとケーブルを交換してみた。




配線(配管)距離は 5m くらいだが、前後の余裕を見て 10m の LANケーブル(CAT6A)を注文しました。
売っているケーブルが、1m・2m・3m・5m・10m・15m・20m なもので・・・
それはイイのだが、なんでケーブルの色が「赤」なんだ? 注文した時の気分が「赤」だったのだろう。
飲んでいなかったら、もっと大人しい色にしたに違いない。それにしても、赤いケーブルかよ・・・
尚、ジャックからケーブルまで全て「パンドウイット」で統一した。酔っていても、その辺にはこだわりがある。
パナソニックとかエレコムとかサンワとか、酔った勢いでゴチャゴチャ注文しなくて良かった。

施工方法はパンドウイットの「カテゴリ6A スプリングシャッター付きローゼットキット」を参考にした。
https://www.panduit.co.jp/download/sekou/PN604-JP.pdf


   

左から、
・RJ45 かんたん成端モジュラープラグ対応 TGジャック成端工具
・カテゴリ6A JISプレート用ジャックキット
・LANケーブル CAT6A 超極細 プロ仕様 10m 赤

注文通り、赤いケーブルが届いた。まあイイだろう。

カテゴリ6A JISプレート用ジャックキット
青いパーツが 2つあるが、ケーブルの横出し用と後出し用です。
横出し用は、右出し・左出し両方に対応している。
右と左で間違えそうなので、私は後出し用を使う事にした。
before
交換前の LANコンセント(CAT5E)です。

プレートを壁から外す。
LANコンセントには「CAT5E」と書いてある。
「CAT5E」の時代は終わった。時代は「CAT6A」なのだ。
下の 2段は FAX 複合機の行きと帰りです。

裏はこんな感じ・・・
緑の CAT5Eケーブルに CAT6Aケーブルをテープで巻き付けて、
情報配電盤の方から、CAT5Eケーブルを引っ張り出すのだ。

可とう電線管(情報配電盤の上の天井裏)
黒い管を PF(Plastic Flexible conduit)管と言う。
コンクリート埋設用は CD(Combined Duct)管と言う。
簡単に言えば、PF管(耐燃性)で CD管(非耐燃性)だが、
PF管と CD管の違いはググって下さい。

情報配電盤の CAT5Eケーブルを引っ張って抜き出すと、
その後に、赤い CAT6Aケーブルが出て来る。
情報配電盤の枠にぶつかってケーブルを出し難かったので、
情報配電盤の外枠を外して、何とかケーブルを通した。
ルーター側のケーブルには、LANコネクタがそのまま付いている。

前後の余裕を見てケーブルを切断したら、4mくらい残った。
パンドウイットの施工方法に従って、ケーブルを剥く。
1本余計な細い線があった。CAT7ケーブルのアース線か?
間違いなく CAT6Aケーブルなのだが・・・

施工方法に従って、余計な芯(十字介在)を切り落として、
ワイヤキャップに線を通す。アース線?はどうするんだ?
取り敢えず、先へ進もう。

ジャック成端工具(EGJT-1)を使って、
LANケーブルをワイヤキャップにしっかりと固定する。
施工方法に従って、4組の線を指定の位置に入れる。
尚、T568B(ストレートケーブル)にする場合と、
T568A(クロスケーブル)にする場合があるのだが、
何もなければ、T568B(ストレートケーブル)でしょう。
施工方法に従って、はみ出た線をニッパーで切る。
配線が間違いないか、再度確認する。完璧だ!

ジャック成端工具(EGJT-1)を使って、
ワイヤキャップをモジュラージャックにカチッと差し込む。
(ワイヤキャップの入れる向きに注意する)

JISプレート用シャッター付きアダプタを、
モジュラージャックに取り付けて、CAT6Aジャック完成!
アース線?だが、邪魔なので適当に切りました。
no image その 1本余計な細い線の事を「ドレイン線」と言う。
シールドケーブルのアースを落とす為の線らしい。
「CAT6A」はシールドケーブルじゃないので、
ドレイン線でアースを落とす必要はない。
尚、ドレイン線は全ての LANケーブルに有る訳でもない。
LANケーブルを繋いでみた。イイ感じだ。
マック側から QNAP を認識するか確認してみる。バッチリだ!
LANケーブルテスターとかが有ればイイんだけどね。
施工方法に間違いが無ければ大丈夫でしょう。

左:こんにちは「CAT6A」10Gbps Ethernet!
右:さようなら「CAT5E」安らかに眠れ・・・

外した「CAT5E」は「Panasonic」でなく「National」だった。
そして「CAT6A」は「Panduit」な訳です。

コンセントプレートに「CAT6A」を取り付ける。
プレートを壁に戻して、カバープレートを付けて作業終了!
(コンセントボックス内にケーブルの遊びを設ける)
after
交換後の LANコンセント(CAT6A)です。
これで 10Gbps Ethernet に対応しました。うえ〜い!

ルーター側のケーブルだが、余裕が有り過ぎた。
プレートを壁に付けたら、ケーブルがその分ルーター側に来た。
次にケーブル交換する時は、その事に注意したい。
酔っ払って注文した赤いケーブルだが、イイんジャマイカ?
他のケーブルと違って、それだけ特別(CAT6A)って感じだ。



我が家の情報配電盤だが、ハッキリ言って小さい。この 2倍の大きさは欲しいね。
昔は、モデムルーターとハブが綺麗に収まっていた。収まるサイズの情報配電盤にした。
次第に Wi-Fi が増え、ファイアウォールが増え、光モデムルーターも大きく成って、この有り様だ。
近くに棚を造ってあったので助かったが、情報配電盤の扉は常に半開きである。

以上、我が家の 10Gbps Ethernet 計画の第1弾!です。
材料代が 6,423円、業者に頼むと 1人工 2万円くらい取られて、材工共で一式 3万円だな。
次は、私の部屋から情報配電盤までの LAN 配線を「CAT6A」にしようと思っております。
もはや私は、LAN 配線のベテランと言ってもイイだろう。な〜んてね。
それでは最後に、LANケーブルの規格やカテゴリーを纏めて置きましょう。

 カテゴリー   伝送速度  使用可能距離 周波数帯域 ケーブル種類  コネクタ 
CAT5E

1Gbps

100m

100Mhz UTP RJ45
CAT6 1Gbps 100m 250Mhz UTP RJ45
CAT6A 10Gbps 100m 500Mhz UTP/STP RJ45
CAT7 10Gbps 100m 600Mhz STP TERA/GG45

UTP:
STP:
Unshielded Twist Pair
Shielded Twist Pair
(シールド加工なし)
(シールド加工あり)

CAT7 の規格はシールドが施されたケーブルであり、自己輻射ノイズや外部ノイズにも高い耐性を示すが、
通信用クリーン接地の確保、STP対応のハブ・ルーターを使用するなど、CAT6 以下とは違う機器構成が必要になる。
接地が途切れた部分はノイズ集中の原因となり、遮へい効果を失う原因となる。
家庭用構内LAN として CAT7 のケーブルを採用するメリットは殆どなく、過剰投資となる可能性がある。


我が家の 10Gbps Ethernet 計画(2019.10.17) 


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