建築見学会 2019「尾花沢市新庁舎」



(一社)山形県建築士会 村山支部の建築見学会に行って来ました。
当初、建設中の現場見学会をする予定でしたが、完成後の建築見学会に成ってしまいました。
花笠音頭「花の山形、紅葉の天童、雪を眺むる尾花沢」の尾花沢市庁舎です。

日時: 令和元年 8月7日(水)午後 1時30分から
場所: 尾花沢市新庁舎(山形県尾花沢市若葉町一丁目2番3号)
設計監理: (株)羽田設計事務所
施工:

建築主体工事:本間・ことぶき・千歳建設・奥山特定 JV
機械設備工事:黒澤・マルニシ特定 JV
電気設備工事:東北電化・ユアテックサービス特定 JV

西村山支部さんにも案内を出して、それでも参加人数はたった 15名だった。
しかも、主催した村山支部よりも、西村山支部さんの参加者の方が多いってどう言う事?
村山支部(村山市、東根市、尾花沢市、大石田町)は、近いのでいつでも見れると言う事なのか?
恐らく村山支部には、建築に興味のある人間がいないのだろう。バキッ!/(>_<;)


   
3階 大会議室
建設工事の担当課長と担当者から施設の概要を聞く。
屋上から 3階 → 2階 → 1階と、上から下に見学して、
その後、別棟のエネルギー棟を見学する。
  屋上
雪庇防止でパラペット笠木と外周 1.5m に融雪設備がある。
屋上中央部に融雪は無い。工事予算の関係だろう。
手摺も無くて、これを屋上と呼べるのか? 屋根だな。
  防災アンテナとその仲間たち
R階(屋上階)は床面積には含むが、階数には数えない。
我が家の屋上ボイラー室と同じだ。(建令 2-1-8)
  3階 議場
尾花沢市議会議員(定数 16人)、奥に傍聴席もある。
因みに、大石田町議会議員(定数 10人)です。
  2階 市民ロビーを中央に、
総務課、建設課、財政課、市長室などがある。
  2階 庁議室(災害対策本部室)
ホワイトハウスで言う「シチュエーションルーム」だね。
シチュエーションルームに民間人は入れませんが・・・
  階段
階段は 2ヶ所、どっちもこんな感じ・・・
悪くはないが、階段を見ると sense(感覚)も見える。
東側のメイン階段は、もう少し工夫が欲しい。
  1階 市民ホールを中央に、
商工観光課、農林課、福祉課、市民税務課、会計課がある。
no image   その他諸々の部屋に関しては説明を省く。
大きい部屋、小さい部屋、説明するまでも無いでしょう。
 

おまけ
素敵な電動車椅子があった。4輪駆動らしい。

参考:トヨタ パトラフォー
http://www.toyota-ej.co.jp/products/patrafour.html



新庁舎棟を見たら、次は庁舎棟の隣にある「エネルギー棟」を見学する。
尾花沢市庁舎の目玉は「雪冷房」のエネルギー棟かもね。
庁舎全体が雪冷房かと思っていたが、雪冷房は庁舎全体の 11%との説明だった。
庁舎全体の 50%が雪冷房!だったらインパクトもあっただろうに・・・
雪冷房を自慢するなら、せめて庁舎全体の 20〜30%は欲しかった。


  エネルギー棟
構造規模:鉄骨造 2階建
延床面積:383m2
建築面積:260m2
   
雪室(雪冷房用)の貯雪口
重機で雪を入れるので、扉は其れなりにデカい。
当然、断熱ドアだろうが、思った程の扉でもない。
こんな薄い断熱ドアでイイのか? 手動で開閉出来るのだ。
ドアメーカーが熱伝導率とか計算して造った扉なのだろう。
壁の断熱と違って、開口部の断熱は難しい。
  雪室内部
貯雪口の断熱ドアを開けると、流石に涼しい。
銀山温泉の「夏しらず」って感じ・・・
見学者が来る度に、この断熱ドアを開けて見せるので、
中に貯めた雪が溶けて、すっかり小さく成ったらしい。
残りがコレだけじゃ、今年の夏は保たないんじゃね?
来年は見学者も少ないだろうし、大丈夫でしょう。
  雪冷房の機械室(その1)
  雪冷房の機械室(その2)
 

2階 電気室(受変電設備)

 

電気室の非常用発電機(ヤンマー AUTOPACK AP300C



以上、尾花沢市新庁舎の庁舎棟とエネルギー棟の見学会でした。
この後、庁舎棟に戻って質疑応答があったが、大した質問は出なかった。そして解散!
帰る前に、庁舎棟の外を一周してから帰る事にした。


   
庁舎棟(西面)
こっちは裏口(西口)です。
  庁舎棟(東面)
こっちがエントランス(正面玄関)に成ります。
  庁舎棟(南東面)
南面にも出入口(南口)がある。
外構は除雪を考えて、余計な植栽はしないとの事だったが、
多少の植栽はあっても良いのでは?と思った。
施設概要   庁舎棟
構造規模:鉄骨造 3階建(制震構造)
延床面積:4,445m2
建築面積:1,623m2


庁舎棟は鉄骨ブレースにダンパーを入れた「制震構造」だそうです。
外から見ると、只の四角い箱ですね。雪処理を考えると、凸凹は無い方が良い。
だが、雨や雪、外壁と窓の保護を考えると、軒の出が無いのはどうかと思いますね。
基本コンセプトは「雪に強く防災機能を備え、誰もが使いやすいコンパクトな庁舎」だそうで、
その通りの尾花沢市新庁舎だなと思いました。以上!


建築見学会 2019「尾花沢市新庁舎」(2019.08.07) 


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