大人の科学マガジン Vol.28(二挺天符式和時計)




   
大人の科学マガジン
Vol.28(二挺天符式和時計)
¥2,940(amazon.co.jp)


予約注文していた「大人の科学マガジン Vol.28」が届いた。私にとって 4つ目の「大人の科学マガジン」だ。

Vol.08
 
棒テンプ式機械時計
Vol.09 究極のピンホール式プラネタリウム
Vol.26 ミニエレキ
Vol.28 二挺天符式和時計

時計が好きな貴方、機械式時計が好きな貴方、江戸科学技術の結晶「和時計」は如何かな?



   
先ずは、表紙が渡辺謙の娘です。まあイイでしょう。
「ふろく」の中身はこんな感じ・・・
本を表紙から外すとこんな感じ・・・
早く「ふろく」を作りたい所ではあるが、
その前に本を読んで「和時計」の勉強をしましょう。
パラパラパラ・・・、勉強終了。
先ずは、骨格に成る中板にカムを組み込む。
二挺天符の切替えに必要なカムである。
ゼンマイに歯車(2つ)を組み合せる。
今回の時計は、動力がオモリではなくゼンマイです。
ゼンマイと中板を組み合せる。
更に歯車(2つ)も組み合せる。
前板と中板をビス(6本)で固定する。
更に、中板とゼンマイをビス(3本)で固定する。
動力及び駆動部分の出来上がりです。
盗人金(ぬすっとがね?)何それ?
二挺天符の切替え装置で、中板のカム受けに取付ける。
こんなので天符を切り替える訳ですか・・・
二挺天符の組立て
左:背の低い方が「夜用」の天符
右:背の高い方が「昼用」の天符
昼用天符と夜用天符の間に歯車(2つ)を入れて、
間に天符用支柱を挟んでビスで固定する。
途中、歯車の軸に潤滑油を注す必要がある。油?
私は台所のサラダ油を使ってみたけど、大丈夫か? 
天符に糸を通して、二挺天符ユニットの出来上がり。
余った糸は未だ切らずに、そのままで良い。
本体に天符ユニットを組み合せる。
裏板と本体と天符ユニットをビス(6本)で固定して、
ゼンマイのネジ巻きを取り付ける。
ネジが 1本余るが、それはお約束・・・
天符の高さを調整して、その後に余分な糸を切る。
レトロな針(時針のみ)を差込んで完成!
平成のデジタル時計(iPhone)と江戸の機械式和時計
さて、これからが意外に大変だったりするんですね。
二挺天符(昼用と夜用)の設定です。


和時計の基本は「昼と夜」です。昼は日の出から日の入り迄、夜は日の入りから日の出迄です。
そこで、日の出・日の入りの時間を調べる必要があります。
自分の住んでいる場所の日の出・日の入りの時間は、国立天文台のサイトで調べましょう。
 ↓
http://www.nao.ac.jp/koyomi/koyomix/koyomix.html

山形県の本日(2010年7月30日)の日の出・日の入りは以上の通りでした。簡単に調べられて便利ですね。
昼(4:39〜18:51、14時間12分)、夜(18:51〜4:39、9時間48分)、昼と夜がほぼ 6対4 です。
設定(調整)の仕方は本に詳しく載ってますし、説明も面倒なので省略します。
ヒント:時計をひっくり返すと時間を進めたり・戻したりが簡単です。


    和時計の文字盤(24時間時計)

上半分が昼(14時間12分)で、下半分が夜(9時間48分)です。
昼は 1時間に 12.7度しか進みません。逆に夜は 18.4度進みます。
昼は上の天符、夜は下の天符で針の進む速度を変える訳です。
(昼は天符の動きが遅く、夜は天符の動きが速い)
凄いからくりの様で、実は単純な仕組みだったりします。

天符が切り替わるのは、朝は「卯の刻」、晩は「酉の刻」です。
上(午の刻)が昼の 12時で、下(子の刻)が夜の 0時って感じ。


天符の進む速さは、天符のオモリで調整するので、調整には 2・3日掛かるでしょう。
Vol.08(棒テンプ式機械時計)の時も、そんな感じでしたから・・・
今の所、未だ二つの天符が昼用・夜用で切り替わる瞬間を見ておりません。実に見たい。
動く天符が変わるのは日の出・日の入りの頃で、明日(7/31)だと日の出(4:40)・日の入り(18:50)です。
その為に早起きするのも何なので、明日の晩、日の入りの時に天符切替えを確認しましょう。
和時計」に興味が湧いた方には「大人の科学マガジン Vol.28」を強くお勧めします。


おまけ:Vol.28 ふろくの組み立て方と使い方[PDF:4.2MB]



大人の科学マガジン Vol.28(2010.07.30) 


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