相手の事だけ(5月12日)

 朝、ワグナーの散歩を終えて家に入ると「店から電話が入ってるわよ」とママ。
電話に出てみると、お客様が予約の商品を取りに店に見えていらっしゃるとの事。
「カードで決済したいとおっしゃっています。」と若い社員。
う〜ん、ちょっと渋りました。
この商品は年に1度のフェアで予約された商品で、特別値引きをしたものでした。
カード決済の場合、カード会社から5%の手数料を会社が取られるのです。
値引きが普通のものなら渋る事もないのですが、特別値引きともなると5%の手数料は
大きいのです。
お客様に電話を変わってもらい
「手数料は当社が持ちますので、1回払いのクレジット契約ではいけませんか?」と
お話したところ、
「そんな事なら他で購入しようかしら。。」
特別値引きで対応した事などお話しましたが、らちがあきません。
「分りました、今からそちらに行きますのでお待ち頂けますか?」
カード決済してくれるのなら待ちますとのお答えです。険悪なムード・・・。

電話を切った後、ママに聞いてみました。
「どうしてカードに固執するんだろうね〜?」
「ポイントがあるからじゃないの?」とママ。
成る程ね〜、主婦はそういう事も考えるんですね〜。
ど〜しようかな〜、あんなに安くしたのにポイントが付く付かないでカードね〜・・・。
いっそ、他で購入して見ろ!って言いたくなったけどお客さんと喧嘩してもしょうがないしな〜。
等と考えていましたが、ふと昨日の保険屋さんの言葉を思い出しました。
曰く、「お客さんの事だけ考える」
よ〜し、今回はそれで行ってみるか!
ご要望通りカード決済にする事に腹を決めて車に乗り込みました。
会社にとっては痛いけど・・・ハ〜ッ(;_;)
お客様の事だけ考える・・・お客様の事だけ考える・・・念仏の様に。。

会社のドアを明け、「こんにちは〜、遅くなりました〜」ニコッとわたし。
「じゃあ、カードにしましょうか」と笑顔の先制攻撃。
「エッ、いいんですか?」と少々面喰らった顔のお母さん。
一戦交えようと気構えていた模様。
「いいですよ〜、お客様のご要望が第一ですから」
お母さんの雰囲気が変わりました。

カード決済の手続きをはじめながら、
「でも1つだけお聞きしてもいいですか?」
「カードになさりたい理由は何なんですか?」と聞くと、
「まず第一に今お金がないからです、それにカードを使うとポイントが付くし」
やっぱりね〜、ママが言った通りでした。ポイントは結構おいしいらしいんです。
高額商品ともなれば、ポイントも相当付くんだそうで。
「へ〜、そのポイントってどのくらいの価値になるんですか?」ニコッ
「それは分らないけど兎に角今お金がないし、ボーナスでお支払いしようと思ってたんです〜」
「じゃあ、ボーナス一括のクレジット契約じゃダメですか?金利は当社が持ちますよ」ともう1度
水を向けて、カード決済は5%の金利負担が当社に来る事、クレジットのボーナス一括契約だと2%
しか金利が掛からないので当社が金利負担しても少なくて済む事などを説明しました。

「分りました、じゃあ・・・クレジットでもいいです」
「エッ、いいんですか?・・・じゃあ、金利分をお支払いしますのでボーナス払いの際にこれを」と、
金利分の5千数百円を渡すと、
「エッ、2%で、こんなに成るんですか?」
「そうです〜、これが5%だと1万3千円くらいになっちゃうんですよ〜」ニコッ
お母さんも現金を渡されると・・・やっぱり5千数百円でも迫力がありますよね〜。
「ボーナス時までこのお金はご流用下さい、少なくて申し訳ないですけど〜」と渡しました。
お客さんの事だけ考える・・・お客さんの事だけ考える・・・念仏。。

「私、今迄カードにお店負担の手数料が付くと知らないで大いばりでカードを使ってたけど、
 これじゃあカードは使えませんよね〜」
「イエイエ、通常の値引きや、高額商品でも宝石類なんかの利幅のあるものなら問題ないんでしょうけどね〜」

 カード会社は早くその金額をお店に立替える事で手数料を稼いでいる事、お客様にカードを使って貰う為に
ポイントを付けてはいるが、そのポイントは結局は店が手数料として支払うものの中からほんの少し?
付けている事などを説明しました。「そうじゃなきゃ〜、カード会社も儲かりませんよね〜」ニコッ

「アラ〜・・・そいじゃあね・・・私、現金を掻集めて来ますから3千円くらいまけて貰えます?」と言う。
「そりゃ〜、うちにとっても嬉しいお話です〜、5千数百円の負担が3千円になっちゃうんですから〜」ニコニコ〜ッ
「銀行に預けたって金利も付かないから、3千円安くなればいい金利が付いた事になりますもんね〜」とお母さん。
「じゃあ、嬉しいからこの端数の400円もおまけしちゃいましょう!」v(^_^)
「アラ〜!嬉しい〜!」パチパチパチパチ・・・・お手打ちと相成ったのでありました。
「ついでに嬉しいからお嬢ちゃんにもこの付属品をサービスしちゃおう!」な〜んちゃって、
あれっ、調子に乗り過ぎちゃったかな・・・まっ、いいか、嬉しいから・・・(^_^;)

「な〜んだ、お金が今ないっておっしゃってたのに〜」ニコッ、ニコニコ〜〜ッ
「ヘソクリなんです〜、旦那にも言ってない〜、オホホホホ〜ッ、○○ちゃん、お父さんに言っちゃダメよ〜」

1時間後、お母さんは現金を持って現れたのでありました。
「領収書に収入印紙なんていりませんよ〜」って・・・し、しまった!
もう収入印紙を貼って割り印を押した後だった・・・(^_^;9 ダハハハッ

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