人生は喜劇じゃ(4月28日)

 先日、仕事上どうしても来て欲しいという先方の依事で、山形市から車で2時間の最上
町という山の中まで行く事になりました。午前10時までは現場に到着して欲しいという
ので朝8時には出発しなきゃいけない。。ところが前日の午後、いつも乗ってる車がカー
ブでステアリングを切る毎に、ガリガリと前輪あたりから異音発生。修理に持ち込むと、
前輪のショックアブソーバーが壊れているとかで、部品取り寄せに2〜3日掛かるとの診
断。
 しょうがないので会社の車を使おうと思ったのですが、探してもキーが見付からない。
皆で大騒ぎして探したのですが、やっぱりない。。誰も使っていない車のキー。ど〜こに
行ったのかな〜・・・。きっと丁寧に仕舞い込んだんだろうな〜。えっ、誰が?い、いや
〜、そんなのわたしに決まってますよ。σ(^_^;)
またまたしょうがないので、車やさんに電話して合鍵を作って貰う事にして、合鍵が出来
て来たのが午後8時。「あ〜良かった〜、これで明日は最上まで行ける。」と喜んだのも
つかの間、試しにエンジンを掛けてみようとしてもウンともスンともいわない。ありゃり
ゃ、バッテリーが完全に上がってる。「今からで悪いけど、バッテリー交換して〜。」と
いう事になり・・・車やさんがバッテリーを取りに戻って交換出来たのが夜の10時。

 何とか動くようにはなったけど、それにしても埃をかぶって・・・しかもあちこちベコ
ベコ。会社の車だからって、もっと丁寧に乗ればいいものを、ったく〜。アレッ、この車
パワステが付いてなかった。ハンドルが重いな〜。まあ、走ってる間にタイヤがはずれな
きゃいいか♪ってなもんで明日の準備は何とか万端!

 当日、8時に自宅を出てタイヤが外れる事もなく10時には最上の現場に到着。先方の
依頼で10時に到着したのはいいのですが、結局何もする事もなく、3枚の書類を先方が
完成させたのが12時、・・・それを受け取って帰るだけ。こんな事ならFAX1本で済ん
だじゃない。(ーー;)とはいえ、仕事だし、まっ、いいか。

 最上町からの帰り、赤倉温泉を通ります。温泉旅館らしき玄関あたりにぶら下げられた
「¥500」という赤い文字で書かれた看板がふと目に止まりました。
ん?ひょっとして・・・ちょっと、寄って・・・みよう・・・かな?スピードを緩めると
重くなるハンドルをウ〜ンって調子で回して、看板のぶら下がった旅館らしき玄関の前ま
で曲がる事を嫌がる車を力づくで、ウリャ〜ッ!コノーッ!(格闘技運転じゃ!)
やっぱりそうだ!天気もいいし、500円で温泉に入って行こ〜っと!ルンルン♪

赤倉温泉

 てな調子で入浴料500円の他にタオルを買って、ついでにヒゲ剃りも買ってっと♪旅
館の中をズ〜ッと奥まで歩いて行くと右が「露天岩風呂」左が「混浴」の分かれ道になり
ました。露天に入りたかったけど、「只今、女性専用時間」とあったので「混浴」と書か
れた方に、・・・女性が入ってたらどうしよう、な〜んて事はないか・・・(^_^;)
等と馬鹿な事を考えながら混浴に向かう階段を下りて行ったのでありました、つづく。

 続き物ではないので、「つづく」必要もなく、混浴風呂の脱衣所に行くと先客2人の衣
類が脱衣籠の中にありました。勿論、男物。この時間だから誰も入ってないかと思ったの
に・・・1人での〜んびり入りたかったな〜。なんて考えながらさっさとスーツを脱いで
・・・温泉に入るのにスーツってのもイカサナイな〜、なんてブツクサ考えながら。
風呂場の引き戸をガラガラガラ。ンガッ!!( ̄□ ̄;)!
なっ、なんと、カップルが1組!目に飛込んで来ました。風呂場には浴槽が3つ。一番手
前の浴槽にスッポンポンの40代の小太りメガネ親父と、白いバスタオルを胸から巻いた
20代後半の女性。あまり見ると失礼かな〜って思って、とは言え、隣の浴槽じゃ邪魔に
なるかな〜って、階段を上がって上の浴槽に・・
ンプッ!!( ̄□ ̄;)!
オッパイプルンの30代前半の女性と、その向うに痩せぎす50代親父。。
こ、困りました・・・ここは混浴って書いてあったから、カップル浴場なのかな〜・・・。
「アノ〜・・・ここはカップルでないといけないとこなのでしょうか?」
等と間の抜けた質問をしちゃったのでありました。(;^_^A

 まさかオッパイプリンの浴槽に行く訳にもいかず、「どちらからですか?」「はい、山形
からです。どちらからですか?」「仙台です。」等と、たわいもない会話をしながら入口側
の浴槽に小太り親父と一緒に入浴。カップルの女性は浴槽の縁に腰掛けていました。
2組共、どうも不倫カップルって感じだな〜・・・、隠れ温泉に隠れカップルか、ウ〜ム。
温泉に入るのは久し振り、裏返って背中出し、表返って潜望鏡な〜んちゃって遊んでる場合
じゃなかった。カップルの女性も居たんだ・・・(^_^;)イケネ〜イケネ〜。。
そんな事やってるうちに上の浴槽にいたオッパイプリンと痩せぎすのカップルが風呂場から
出て行きました。代わりに小太り親父とバスタオル女性が上の浴槽に。
 1人になった浴槽で平泳ぎしちゃったりして、ふと上の浴槽を見上げると、20代前半女
性、バスタオルを脱いだ背中がこちら側。オッパイプリンより何だか艶かしいな〜、ポッ。
向うの小太り親父もこっちを気にして見てるし、何だか見ちゃいけないものを覗き見たよう
で・・・慌てて上の浴槽の見えない洗い場に。

 洗髪して、ヒゲを剃って、おっとリンス忘れた。・・・何だか上でイチャイチャやってる
気配。。まさかこんなとこでだい君みたいな事するなよな〜・・・。気になるな〜・・・。
どっかのオヤジもバンカーバスターなんて、うまい事言うもんだ等と思い出し笑い。ヒヒッ
身体も洗い終え再び浴槽に入り、チラッと上の浴槽を見ると・・・あれっ、いない。ここか
ら死角になってるところで何かやってんのかな〜・・・。上に行って見るのもなんだし。。
スケベオヤジの心境。(^_^;) 気になるけど、もう上がっちゃお!

 脱衣所に戻ると、あれっ、な〜んだ、あの小太り親父カップルも、もうとっくに上がって
る。脱衣所にはわたしの衣類の入った籠しか有りませんでした。洗髪してる間にとっとと上
がっちゃったみたいだな〜・・・。良からぬ想像して、ガハハハッ。
(=^_^=)
混浴温泉から元のスーツ姿に戻り、また下界に戻るか・・・でも、あ〜サッパリした〜。

 旅館のフロントには囲炉裏があって、癒し系のピアノが骨董箪笥の上の小さめのコンポス
ピーカーから流れていて。女将さんとおぼしき人にコーヒーを注文。大きめの窓ガラスには
山の風景と桜が満開。う〜ん、煙草が美味しい。誰もいない囲炉裏の前でつかの間の寛ぎ。
昨日からのドタバタといい、さっきのスケベといい、あ〜あ、人生は喜劇だな〜。プカ〜ッ
煙草が美味しくて、コーヒーが旨い。仕事の合間に、ふと自分を取り戻した瞬間でした。
たまにはハンドルと格闘する車に乗るのもいい、横道にそれるのも・・・またいいかな。

wagner's room