ワグナーの年末年始(1月10日)

 ここ数年、我が家は子供達の進学があったりで、一家総出でわたしの実家に里帰りする事はなかったのです。誰かは我が家に残っていたのですが、久し振りに今年の年末年始は一家総出(わたし・ワグママ・オネエ・ガキンチョ・ワグナー)で鶴岡のわたしの実家にお里帰りする事にしたのです。里帰りする予定の段階で既に問題になっていたのはワグナーをどうするかという事でした。

 実は実家の親父とお袋は大のワンコ嫌い。ワグナーを室内に入れる事は論外、ワグナーを連れて行く事すら大問題であったのですが、何とか以前わたしが事務所として使っていた部屋に置く事は許されたのでした。3泊4日の里帰りの予定でいたので、ペットホテルにワグナーをそんなに預けておく気には成らなかったのです。(ペットホテルの関係者の方、ゴメンナサイ)ワグナーは山形に来てからいつも私達と一緒の生活をしています。食事だってワグナー用を作るの大変だしね。
30日午後) で、昨年末の30日からステーションワゴンの荷室に布団を敷いて荷物と一緒にワグナーを乗り込ませたのでした。
鶴岡の実家に着くや、車の荷台に敷いていた布団を元事務所に持ち込んで片隅に敷いてやり、ワグナーをその上に誘導。食事の時、散歩の時、以外は1頭寂しく過ごすワグナーなのでありました。毛皮を着てるとはいえ、暖房もないとこだし・・・心配だな〜。
 心配は見事に当り、その夜の3時半頃お袋に叩き起こされたわたしでした。「ワグナーがキューキュー鳴いて、遠吠えみたいに鳴いたりもしてご近所迷惑だから何とかして。」眠い目をこすりながら、ワグママとワグナーの居る元事務所に。

「ヨシヨシ、寂しかったよな〜。」ワグママと2人でワグナーをナデナデ。仕方なくワグナーの布団を駐車場にある車の荷台に運び、「ワグナー、今日はココで寝ろ」と車の荷台に移動させました。そっか、ワンコにとっては車の荷台の方が狭くて落着くのか。その時、あらためてワンコの習性を思い出しました。広くはないけど、事務所の片隅よりは車の中の方が狭くて落着くんだ。結局その夜はそのままワグナーも静かに車の中で過ごした様です。・・・鳴いても車の外には聞こえなかっただけかも知れませんが。。引っ越し作業は寒かったな〜・・・。

31日) この日も散歩・食事の時以外は車の荷台で過ごしたワグナーです。さて、夜になり・・・。
「ママ、俺、今夜はワグナーと車に寝るよ。」紅白とボブサップの終わった、みんなが寝静まった後に毛布を2枚車の中に持ち込んで、後部座席を折り畳んでワグナーとわたしの寝る場所を確保。雨が降ってたから、散歩の時に付いた水気が車の中の布団にしみ込み、ジメジメして気持ちワル〜・・・。寒いし。。2時間おきくらいに目が醒めるし・・・。ただ何となくワグナーと共に車の荷台に居る事が可笑しかったり嬉しかったり。そんな一夜を過ごしたのでありました。

元旦) 翌朝は6時過ぎから外もうっすら明るくなって来たし、寒くてゆっくり寝ていられる状態でもなかったし、元旦の朝でもあるし、起きよう起きよう!
鶴岡の実家では、元旦の朝は一家の主人が一番先に起きて雑煮の餅を焼く風習があるのです。わたしも中学生の頃から親父の代わりに元旦の朝の餅焼きが恒例の行事となっていたのです。神棚に手を合わせての食いそめとか、こういった儀式みたいな事は、わたしの代で終わりかも知れません。ガキンチョに引き継いでもいいのですが、・・・まあ、ガキンチョに自覚が出たらやるでしょう。日本の儀式、大事にしたいとは考えています。
そんな訳で、車の中からゴソゴソ抜け出し実家に戻って正月の餅を焼いたのでした。

 午前中、親父の名代でワグママとお寺へ新年のご挨拶に行って帰って来ると、嫁に行った妹から新年の初電話がありました。「あっ、お兄ちゃん、昼過ぎにナマものが届くからお楽しみに〜♪」そう言うと、電話を切ってしまった妹でした。親父・お袋に新年の贈り物でも送ったんだろうと思っていたら、1時過ぎに相模大野にいるはずの妹一家(妹・旦那・高校生の長男・中学生の次男)が揃って実家の玄関に立っています。「はははっ、ナマものね〜。」何でも、JRでは正月に日本中どこに行っても1人1万円ってチケットを売り出したらしく、電車の中刷り広告を見た妹の旦那が一家で鶴岡に来る事を思い付いたんだとか。ワグナー一家と妹一家、親父とお袋、何年ぶりかで正月のめでたい日に顔を会わせる事となったのでありました。

 ワグナーも妹の息子達と散歩をしたりはしましたが、食事の時間以外は寒い車の荷台に押し込められたままだったので、お腹の調子でも悪くなりはしないかと心配ではありましたが、本犬いたって元気に後部座席や助手席にと勝手に車の中を動き回っていました。妹一家も正月1日1人1万円のチケットだったので、その日のうちに移動したいということで、5時過ぎの特急列車で帰って行きました。その夜は流石に車の中でワグナーと一夜を過ごすのは辛かったし、そうそうワグナーを過保護にするつもりもなく、わたしは暖かい実家の布団の中、ワグナーは車の荷台となりましたが、ワグナーも騒ぐ様子もなく静かな正月の夜となりました。

2日) 今日はワグナー家も山形に帰る日です。朝の食事を終えると、ワグナーとわたしが散歩する間、ワグママは車の中の掃除です。バニは臭いの少ない犬種とはいえ、鶴岡に来て雨の中の散歩が多かったし、濡れたワグナーの毛を完全に乾かす事も出来ず、やっぱり臭う。ワグナーも我がもの顔で車の中を移動していたから座席の至る所、毛だらけ。毛を取ったりファブリーズした後は空気を入れ替えたりワグナー布団を干したり。

「それじゃあ帰るよ。」とわたし。帰り際に恐る恐るワグナーの頭を撫でたお袋でした。親父も「お前達がワグナーを家族として扱ってるのに申し訳なかったけど家の中に入れる訳には・・・。」はなからそんな事は期待しちゃいないし、親父お袋に変われったって、そりゃ無理な事くらい先刻承知!妹一家とも会えたし長男として正月にするべき事も出来たし、いい正月を迎えられた今年の一歩でした。

 ワグナーは家族と一緒に過ごす事も出来ず、ほとんどの時間を乾かない毛のまま寒い車の中に居る事しか出来なかったけど、心配した体調が悪くなる事もなく下痢もせずに山形の自宅に帰る事が出来たのでした。
うちのボンにもいい修行になったかな。(笑)山形の自宅に帰ってからワグナーに思いっきりのスキンシップ・シャンプーをしたわたしとワグママでした。「我慢したね〜、ヨシヨシ〜♪」→


↑あと数日で上京するオネエもワグナーの携帯撮影に余念がありません。(笑)

wagner's room