ワンコ(3月8日)

 ご承知の通り、我が家にワンコが来たのはワグナーが初めてなんです。
ワンコがどういうものか、ワンコと生活するってどういう事なのか、そういった事を私達に教えて
くれているのが、このワグナーなのです。だから私達にとってワンコ=ワグナーなのですが、人間
だっていろんな人が居る訳だし、ワンコだっていろんな性格のワンコがいるんだろうな〜って、時
々思ったりするんです。

 いろんな犬種もある訳ですが、ある程度、人間と暮し易いように作られては来たのでしょうが、
この犬種ならストレスにはならないけど、この犬種にとってはたまらなく辛い事ってのも日常生活
の中であるはずなんですよね。何故そんな事を書き出したかっていうと、あるワンコの本に「犬だ
って食事をしている時にちょっかい出されたりしたら怒りますよ」ってくだりがあったんです。
・・・ワグナーは怒った事がない。
たまに何かの拍子にヴゥ〜って威嚇の声を発する事はありますが、それだってほんの一瞬で、それ
以上の事はない。まして人にも他のワンコにも攻撃した事なんて記憶にありません。逆に言うと、
自分で抑制してる分ストレスが溜ったりしてるのかなって心配になったりしてるんです。



 同じバーニーズでも嫌な事は嫌ってはっきり言う子がいるのも知っています。ワグナーに関して
言えば、そんな場面は本当に少ないのです。嫌と思っていないなら問題ないのですが、ワンコとい
うものを知らない私達が分らないだけなのであれば、ワグナーにとってはストレスですよね。
人間もストレスを内証して消化しながら成長して行く訳ですが、人間の場合は時折爆発出来ます。
親であったり、本当に気の許せる相手に。それはその相手への甘えが元になっている訳ですが、ワ
グナーにとって唯一甘えられる私達にそれが許されない行為だと躾けをされているとしたら・・・。
牙を抜かれた獣でなくていい、もっと我侭言っていい、そう思うのです。
ワンコを知らない私達が育てたワグナー、こんな育て方で良かったのか?そう問い掛けても何も言
わずにじっとこちらを見返すばかりのワグナー。

 ワンコってのはそんなふうに作られて来たんだと言ってしまえばそれまでですが、そうじゃない
ワンコだっている。きっと私達は時期が来たらまた別のワンコも欲しくなる。私達の元に来た新し
いワンコを前にして、ワグナーを基準にそのワンコと接する事になるでしょう。その時きっとカル
チャーショックを受けるだろうな〜って思うんです。
赤ん坊時代のワグナー、やんちゃ時代のワグナー、いまのワグナー、そしてこれからどんどん変化
していくワグナー。その全てが私達のワンコの基準。
でもね、ワグナーはこのワンコしかいないんですよね。

wagner's room